臨地実習を終えて━高等課程2年生━
高等課程2年生は、平成22年1月12日から6月4日までの5ヶ月間にわたる実習が終了しました。この長期にわたる実習の中で生徒は多くのことを学びました。
以下、「実習反省会」の生徒の学びを紹介します。
長期実習を通して学んだことは、根拠を持って行動することの大切さです。なぜそうなったのか、なぜそれが必要なのか考えることで、患者さんをより深く理解することができ、症状の観察や援助につなげることができると感じました。またチームワークや友達の大切さを改めて感じました。何度もくじけそうになりましたが、グループメンバーや先生に励まされ、乗り越えることができました。残された課題は知識面です。質問されてもまったく答えられないことが何度かありました。今後は知識習得に向け前向きにとり組んでいこうと思います。
(2年Aクラス 古村文子)
実習を通して、個別性を踏まえた援助の必要性を学びました。疾患や病状、患者さんの希望、普段はどのようにされているのかなど様々な視点から情報収集し、一人ひとりに合った援助を行うことが看護だと感じました。また、実習中疑問に思ったことを自宅に帰って調べることで、援助につなげることができました。しかし、実習を振り返るとグループメンバーに助けられることが多く、自分自身はチームの一員としての役割を十分果たせたとはいえません。今後の課題にしたいと思います。
(2年Aクラス 石橋 真)
実習当初は課題の多さに戸惑いましたが、勉強してから実習に臨むと観察の視点も広がり、援助内容や方法もいろいろ考えることができました。しかし、複数の疾患を合併している方も多く、疾患との関連性や治療内容など勉強することが多く、焦りを覚えました。そのような時、指導者から「実習で一つでも学べたらいいのでは」と言っていただき気持ちが楽になりました。また、患者さんとの日々のかかわりを通して、患者さんの心の内側が少し見えたときはとても嬉しく、コミュニケーションと信頼関係を築くことの大切さを学べました。
(2年Aクラス 遠江信子)
実習ではバイタルサイン測定や清拭などの日常生活援助や処置の見学・実施など多くの技術習得ができました。しかし、技術だけでなく、まずベッドサイドに座り患者さんと向き合うことがとても大事だと思いました。どのように声をかければいいのか難しく悩みましたが、しっかりと患者さんと向き合って傾聴することが不安の軽減や治療に対する意欲につながる事を実感しました。健康な自分が病気になった人の気持ちを100%分かることはできないと思います。しかし、患者さんの気持ちを少しでも理解しようとすることが看護師には重要だという事を、この実習を通して学びました。
(2年Bクラス 内田剛士)
実習はつらかったが、それ以上に学ぶものがたくさんありました。毎日の行動計画は、患者さんに必要な援助は何かを考え、計画をたてました。援助後、患者さんから「ありがとう」と言ってもらえると、次も患者さんに喜んでいただける援助をしようと頑張りました。そして、患者さんに援助をさせていただいているという感謝の気持ちをもって接することも学びました。そう思う事で自然と学習もするし、患者さんにとって一番いい援助は何かを考えるようになりました。人を看護することは本当に難しく大変なことだと思います。これからも知識・技術の向上に努め、看護の視点をもち思いやりのある看護師になるためにがんばっていきたいと思います。
(2年Bクラス 嶋野真菜美)
今まで人のためにできることを真剣に考えた事もなく過ごしてきましたが、実習で患者さんの気持ちを考えるようになり、少しずつ自分が変われたように思います。初めのころは一方的な援助でしたが、実習が進むにつれ、疾患や病態、患者さんはどう思われているのかなどを考えて援助を計画しました。しかし、カンファレンスでは人まかせにしたり、言い合いになったりとまだまだチームワークがとれませんでした。今後はチームメンバーと協力していきたいと思います。
(2年Bクラス 田村 亮)