阿蘇教育キャンプを終えて
専門課程2年生84名は国立阿蘇青少年交流の家において、平成22年7月22日(木)から24日(土)まで「自然環境の中で、リーダーとともに組織的に計画し運営しながら、規則正しい共同生活をすることにより日常生活では得がたい諸体験をする。その計画を通して、よりよい人間の育成をはかる」ことを目標に教育キャンプを行いました。4月から両クラスの研修委員が連絡を取り合いながら、2年生全体で活動プログラムの作成やグループ分け、役割分担、レクリエーションの企画などに取り組み、学生が主体となって準備を進めていきました。以下、教育キャンプを終えた生徒の感想を紹介します。
キャンプ中は常に時間に追われていたように感じましたが、今回のキャンプで様々なことを学びました。起床時間、就寝時間、食事時間、入浴時間など、さまざまな時間が決められており、「起きたくないのに、起きなくてはならない」「眠りたくないけど、次の日のことを考えたら眠らないといけない」「空腹ではないが、食事の時間になってしまった」「自分の時間がない」という感情を持ちました。活動をして汗が大量に出て、皮膚のべたつきが気持ち悪く、いつもならシャワーをして清潔にすることができるのにと思いました。少し時間がある時はテレビを見られたらいいのにと思ったり、ニュースぐらいは知りたいと感じました。いつも当たり前のように使っているテレビやシャワーが使えないだけでなく、時間を限られることでとても窮屈に思いましたが、いつもの当たり前が普通のことではないのだと考えさせられました。そして、いつもの生活ができない入院患者さんの心理が少しわかったような気がします。
今回のキャンプでグループリーダーをしました。いつもリーダーなんて絶対したくないし、できないと思っていました。実際やってみて、いつも学内でリーダーをしてくれている人の大変さがわかりました。また周囲の協力があったから大きな問題もなくリーダーができ、グループメンバーも自覚して自分の役割を果たしてくれたからこそグループとして機能できたと感じました。
2日目のキャンプファイヤーのレクリエーションでは、クラス全体で協力し合って一つのことをやり遂げたことがとても印象深く、衣装の準備から出場者の割り振り、クラス全体での打ち合わせなど、様々なことに多くの人が関わったことで、皆で楽しむことができました。
今回キャンプに参加して、学内では体験できないことを体験でき、日常生活で気づかなかったことや振り返りを行うことができました。またいつも一緒に勉強しているクラスメイトの一面を見たり、優しさや協力によって支えられた自分がいたりと、たくさんの気づきや学びがあるキャンプでした。
(2年Aクラス)
自分にとって今一番足りないものは積極性だと思います。教育キャンプでは皆と一緒に料理を作ったり、山に登ったりと自分以外の人と生活を送りました。自分は家ではダラダラした生活で人に自慢できるようなことは何一つありません。さらに何かを積極的に取り組んでやる、といったことをあまりしません。しかし、料理も登山も皆同じ条件でやっているということを考えたら「次、何したらいい?」「頑張って上まで登るよ。」など自然と声が出ていました。慣れないテントでなかなか寝つけなかった時も、周りの人と話して絆を深めることができたので、人間関係がより一層良くなったと思います。そのおかげで、今まであまり話さなかった人達との会話も積極的にしていき、その人達のことも理解できました。
今回このキャンプで人間関係の楽しさ、難しさをあらためて知ることができました。しかし、終わった時に「この人達とずっと仲間でいたいし、国家試験に合格したい。」と思えたので、自分も人間的に成長し、積極的になったのではないかと思います。
(2年Bクラス)