解剖見学(実習)を終えて -命の尊さを学ぶ-
高等課程1年生は7月7日(木)に佐賀大学医学部附属病院にて解剖見学(実習)を行いました。以下、生徒の「命の尊さ」を学んだ感想を紹介します。
今まで教科書を通してだけの知識だったのが、実際目で見て手で触れて感じることで一つ一つの臓器を知り、働きを理解していきました。人間の身体がとても繊細で緻密にできていることに感動しました。同時にやせ細った体、つぶれた肺、褥瘡の後、表情などが生前の姿を思い起こされ胸が痛くなりました。「人間」というもの、「命」というものを感じながら学んだ時間でした。
(外尾典子)
当日の朝は、献体を直視できるか不安であり、献体と向き合える自信がないことに罪悪感があった。見学を始める前の黙祷は不安が入り混じったような気持であったが、見学が終わった後の黙祷は感謝の気持ちが湧いてきた。私は誰かの役に立ちたいと思い看護師を目指している。人体の中にどのような臓器がどのような位置関係で収まっているのか、正常な状態を知っておかなくては医師の話を理解できないかもしれないし、患者の観察もできない。本当にしっかり学ばなくてはならないと実感できた。私は看護師という職業を選んだ事を嬉しく思う。献体をして下さった方の高い志を受け継ぎ看護ができるからだ。今日の日を一生忘れないと思った。
(寺崎清貴)
自分の命が失われた後にも医学の発展やその他の様々な思いを込め献体をしようと決断されたのだろうと考えると尊敬の意を感じます。その方々のお陰で私たちが今こうして健康に生きているといっても過言ではない。私たち医療従事者を目指す者は、学習し成長することで献体をして下さった方々の遺志を今後に受け継いでいかなければならないと感じた。
(小宮賢一郎)
実際に見て触る事ができたので、とても勉強になりもっともっと人間の身体の構造を知りたいと興味を持てるようになりました。同じ人間でも心臓の大きさ、脂肪のつき方など一人ひとり違うことを改めて気づかされました。また献体の中に指輪をしている女性を見た瞬間、この人はどのような方だったのか、どのようにして亡くなったのか、何歳だったのだろうか、家族の方はどのような想いで献体されたのか、その方の生きてきた人生を考え、最後の黙祷ではいろいろな想いから感謝の気持ちでいっぱいになりました。これからも、今以上に勉強していきたいと思っています。
(副島加奈子)