高等課程1年生「基礎看護実習II」を終えて
高等課程1年生は平成23年8月15日(月)から9月9日(金)まで病院、介護老人保健施設で「基礎看護実習II」を行いました。本年、4月に入学し、初めて患者さんを受け持ち、援助させて頂く実習でした。以下、実習を終えた生徒の学びを紹介します。
実習ではコミュニケーションの難しさを実感しました。患者さんの話をしっかり聞くことと敬語を使うように意識しながら接しているうちに徐々にコミュニケーションがとれるようになりました。実習中、援助後の報告を怠り指導を受けたことがありました。患者さんやチームの人に迷惑をかけないためにも、一つ一つの行動に対して報告、連絡、相談がいかに大切かを知ることができました。
(1年Aクラス:I)
食事介助のとき、看護師さんに強く訴えている患者さんの言葉から、自分の身体が思うように動かないはがゆさがあることを感じました。そのようなときも看護師さんは患者さんの事を思いやり、考えた上で説明している場面をみて、疾患に対しての知識が要求される事を学びました。「歌を歌ったり聴いたりすることが生きがい」と笑顔をみせる患者さんと一緒に歌を歌うととても喜んでくださいました。実習最終日には「立派な看護師さんになれるよう頑張って下さい」と声をかけて下さり、とてもうれしくてジーンと感じるものがありました。私は患者さんをサポートしていきたいと思って実習に臨みましたが、私自身が患者さんからパワーを頂きました。
(1年Aクラス:M)
受け持ち患者さんはリハビリをされており、その時間も変更になる事が多く、時間配分や物品の準備、チームメンバーの行動など様々な事を把握して援助計画をしていかなくてはいけないことがわかりました。最初は全然できなかったバイタルサイン測定も実習が終了する頃はスムーズにできるようになり、先生からも日々成長していますねと言われ嬉しく思いました。「自分のペースでいいから確実にやりなさい」と言われた事を心に留め頑張っていこうと思います。
(1年Aクラス:O)
私は実習中、水温計を2本も破損しました。物品を丁寧に扱うことができないなら患者さんの事も看護できるはずがないと反省しました。そして、指導を受けた後もグループ内での情報共有ができていませんでした。きちんと報告を行うことでチームワークも深まり信頼が得られたと思います。医療は医師・看護師・他の医療従事者がそれぞれお互いの役割を責任もって果たしチームで行っていきます。自分の役割である報告・連絡・相談を心がけようと思います。
(1年Aクラス:H)
次の日に行う援助について何度も繰り返し頭の中でシュミレーションし、実施前はペアの人と打ち合わせを行いました。病気の特徴やどのようなことに注意しなくてはいけないか考えて計画しましたが、実際に援助を行ってみると頭が真っ白になり、無駄な動きばかりでスムーズに実施できませんでした。ペアの人とお互いに意見を出し合うことで自分では気付けなかった部分を知ることができ、改善する点が分かりました。意志疎通がとれてお互いを高めあうことでよりよい援助ができることがわかりました。
(1年Bクラス:T)
受け持たせて頂いた患者さんは、孤独感と不安で元気がありませんでした。カンファレンスで皆に相談すると、「スキンシップをとるのがいいのでは」と意見をもらったので実践してみました。そばにいて話を聞いたり一緒にレクレーションを行いました。特にマッサージをするととても喜んで下さいました。徐々に患者さんに笑顔がみられるようになり、コミュニケーションの重要性を学びました。実習態度については、積極性を身につけられたと思います。チームワークが重要であり、たくさんの人に支えられていることに改めて気づかされました。
(1年Bクラス:F)
受け持ち患者さんは寝たきりの方でしたが、一生懸命リハビリに取り組み、周囲の人に気を遣う優しい患者さんでした。常にベッド上に臥床しておられるので、シーツ交換や足浴などとても難しかったのですが、いろいろな援助方法を考えることができ、たくさんのことを教えてもらった気がします。また言語障害をもっており言葉をうまく発せられません。最初は話しかけても無表情でうなずいてもらうことが精一杯でしたが、毎日話しかけていると「いつもありがとうね」など言って頂けるようになりました。毎日患者さんと会話をするのが楽しみで笑顔をみることができるととても嬉しい気持ちになりました。とても充実した2週間でした。
(1年Bクラス:T)