戴帽式記念講演
戴帽式を迎えるにあたり式の前に、「患者の心理」の授業の一環として毎年「記念講演」を行っています。今年は予防医療アロマテラピーサロンViss代表の中尾朱実様を講師にお招きし『あなたの笑顔が見たいから - がん患者の家族の立場から「看とる」ということ』のテーマで大変貴重な講演を賜りました。以下、生徒の感想を紹介します。
緩和ケア病棟に移られてから御家族がとても穏やかに過ごされている様子がスライドの写真やお話から伝わってきました。ナイチンゲール誓詞の中に「我が手に託されたる人々の幸のために身を捧げん」とありますが、中尾さんの話を聞き、家族から大事な患者さんを託される看護師は、安心して託して頂けるように、そして大事な時間を幸福に過ごして頂けるように、寄り添い耳を傾け、心の支えにならなければと思いました。
(1年Aクラス:ME)
救急車で搬送され、何の心構えもないまま余命を告げられ、3日後には譫妄状態のお母様を見た時の衝撃は忘れられないほど大きかったことが伝わってきました。病院ではよくあることでも、患者さんや家族の方々にとってはそうではないということを十分に認識していなければいけないと思いました。かけがえのない命だからこそ死に直面した家族の思いを、より慎重に汲みとらなければならないと思いました。
(1年Aクラス:CK)
先生の話を聞いて、こんなにも温かい現場があって、病気と闘う患者さんにはそれを見守る家族がいる、人というのはなんと優しく温かい存在なのだろうと感じました。医療の現場で安らげる場があったらどんなにいいことだろうと思います。私も悩んでいるときや苦しいとき、母に受けとめてもらったり、子供に支えられたりすると安心し幸せな気持ちになります。人は、理解してくれようとしている気持ちを感じたとき、寄り添ってもらえている事に安心し感謝するのだと思いました。
(1年Aクラス:NY)
この世に生れた以上、必ず訪れる死。人生を振り返りながら次の世代にバトンを渡していく母親に、家族としてどのように関わったのかをお話しいただきました。余命を告知された時、死への恐怖と残された時間をどう過ごすか、それは家族も同じ気持ちだろう。緩和ケア病棟でお母様と過ごされた濃密な日々の話を聞きながら、患者さんの気持ちに少しでも寄り添える温かい看護ができるよう努力していこうと思いました。
(1年Bクラス:KT)
先生はアロマに惹かれて会社を辞めて今ではサロンを開いておられます。アロマが持つ力の大きさを学び、それを皆に知ってほしい、皆に笑顔を届けたいという思いで勉強された事を知り、先生の目標に向かって頑張っている姿に刺激を受けました。先生が、「できないことを悔やむより、できることをやってみよう」ということばに励まされました。目標を持って前進していこうと思います。
(1年Bクラス:MN)
アロマテラピーは身体だけでなく心をほぐす効果があることを知り、看護においても患者さんの不安や緊張を取り除く関わりが大切でアロマテラピーとの共通点を感じました。また患者さんの持っている力を大切にしようとする考えにも共感しました。「患者さんの大切な今に立ち会っているのはナースです」と言われた言葉を胸に刻んで頑張っていこうと思います。
(1年Bクラス:KF)