国立阿蘇青少年交流の家研修を終えて
高等課程2年生76名は国立阿蘇青少年交流の家において「1.協調性を養う」「2.自分の行動に責任を持つ」「3.人間関係づくりの基盤を養う」ことを目標に、平成21年7月30日(木)?8月1日(土)までの2泊3日間研修を行いました。長期実習やケーススタディ発表会も終わり、自己の振り返りや協力することの大切さを実感している時期でもあるため、体育の講師である土井由紀子先生に「人間関係作り」の研修をお願いしました。以下概況を報告いたします。
1日目は、お互いの親睦を深めるために、A・Bクラス混合で6?7人のグループをつくり、イニシアティブゲームを行いました。学内ではA・Bクラス混合で行動する事がないため、最初に自己紹介や簡単なゲームをしても、A・B間に距離があり緊張した雰囲気でした。しかし、棒取りや輪投げ、バンブーダンスを練習するうちに声を掛け合い、うまくいくと大きな歓声が上がり、グループで協力できるようになりました。夜の研修は絵しりとりを行いました。言葉に頼らずに前の人の気持ちを考えながら次につなげるのは意外に難しく、うまくしりとりになっているグループ、間違った解釈をしてしまったグループ様々でした。改めて学生の絵の上手さと豊かな想像力に感心しました。
2日目は、グループメンバーがより理解しあうためにグループごとの目標を決め、オリエンテーリングに出発しました。1部のコースに集中豪雨の影響が考えられるためコースを変更し、ポイントをゲットするだけでなく食事をする場所や周囲の風景を絵に描いてくるなどいくつか課題を出しました。どのグループも熱心に取り組み、自然を満喫することができました。その後、オリエンテーリング中に拾ってきた木の実や枯れ葉などを使い、創意工夫しながら広用紙にグループの象徴を表現した作品が出来上がりました。
研修の初めに土井先生より、この2日間で「自分のセーフティーゾーンを広げることを目標にしよう」「人間関係を築くためには、まず自分の壁を低くして積極的に関わろうとする姿勢が大切である。また相手を思いやりながら自分の気持ちを伝え、相手の言葉に耳を傾けることが必要である。」と話されたが、学生はこの2日間の研修を通してその言葉の意味を実感したようです。
生活面においては、1日目は役割が理解できずばらばらに行動し、消灯時間が過ぎても話に夢中になり指導を要することもありました。しかし、2日目からは各自が自分の役割を意識した行動ができていました。3日目は、学生主催のA・Bクラス混合チームによるミニバレー大会を行いました。会場づくりから後片付けまで学生が企画し、お互いに協力して、全員で楽しむことができました。そして学年が1つにまとまりつつあるのを感じました。
この研修での学びを活かし、これからの実習や資格試験に向けてお互いに励まし合いながら成長していけるような指導を心掛けていきたいと思います。
(高等課程専任教員 大坪 記)
今回、Aクラス・Bクラス合同の研修で、Bクラスの人とはほとんど話したことがないのですごく不安がありました。私は人見知りをする方なのですごく苦手と思っていましたが、“協調性を高める”を目標に積極的に話をするようにしました。最初のレクリエーションはグループのまとまりがなくバラバラでしたが、オリエンテーリングでは高成績でゴール、その後のグループ内は笑顔があり、すごく楽しくなりました。力を合わせることで大きな結果につながることを実感しました。また、自信を持って行動することの大切さも学ぶことができました。
(高等課程 2年Aクラス 佐山知子)
研修では、相手に合わせて行動したり、時には相手が合わせてくれたりといろんな場面で協調することを養いました。オリエンテーリングの話し合いの時はどこか他人事のように考えていたところがあり、積極的に参加していませんでした。これではいけないと思い通過点に立つ係を自分から希望し役割を果たしました。普段、学校でも話をしない人達と一緒に行動することはとても不安でした。土井先生が「自分が心を開かないと相手も心を開かない」と言われたことが心に残っています。私はまだ心に余裕がなく、これから徐々に努力していこうと思っています。2泊3日の研修は私にとって大切なことに気づくいい機会になりました。天候に恵まれ自然環境の中で研修できたことにも感謝したいと思います。
(高等課程 2年Bクラス 永倉有子)